O'REILLY Jeff Patton 『ユーザーストーリーマッピング』
本日はこの本を読む機会があったのでご紹介。というか感想。とてもいい本なので、何度か読み返してもいいと思うの程です。が、内容の紹介はされているページは散見します。なので、私は自分が読んで分かりにくかった点を書いて、理解し辛く感じた人のための補足としたいと思います。
構成が悪い。アメリカ人は平気なのかな。
読んでいて大きな流れで気になったのは、7章からガラっとそれまでと流れが断ち切られる気がするんです。11章でやっと、想定している全体像が語られ、断片的に語られた全貌がふわっとわかる。その後も、活用例っぽい話や、補足説明が出てくるんですが、本全体にとってどういう役割をする「章」なのかを説明する下りが何処にも無い。
なので、構成が悪く感じます。あるいは全体像に対してどういう意図を持った章か書いてほしい。ただ最後まで読むと全体像がちゃんと頭に浮かぶのは不思議。流石というべきでしょうか?
アメリカ人はコレで平気だとすると読解力高いと思います。ある程度、アジャイル開発の全体像が頭にあることが前提なのでしょうか。勉強不足だと分かりにくいといことなら、私確かに勉強不足ではありました。
読んでいて疑問に感じたことを具体的に
<疑問1>
7章で「ストーリー・カード」に関して 語られるが、それまでのポストイットに 書いていた「モノ」と同じなのか不明瞭。 同じである可能性を踏まえつつ読んでも、やはり違うモノに思える。
<疑問2>
11章でやっと語られる全体像で、素直に読むと ストーリーマッピングをするのは 「ディスカバリ」のステップだけに 読めるんだけどどうなんだろう。 16章ではデリバリで活用しようとあえて書くぐらいだから やはりメインはディスカバリでの利用なのか。
大きく混乱したのは上の二つですが、最後まで読むと、「ストーリー・カード」はどちらかというと、「オポチュニティ」で書かれて「ディスカバリ」で細かく分類することが前提に思います。「ユーザーストーリーマッピング」自体はその「ディスカバリ」で行うように自分は理解しました。
感想まとめ
まぁ冒頭と重複しますが、全体的に「ユーザーストーリーマッピング」を紹介してから、きっと想定している読者にとって、 有る程度知識があり、 既知であろう、全体像や、他のノウハウを紹介しながら説明する構成という事なのでしょう。
ただ各章の役割に関して、補足的な言及に乏しいように思います。そのため後半部(12章あたりから)が、 断片的に分断されて理解を阻む印象を受けました。この本自体は、通読するとちゃんと全貌が見える点含めて良い本です。是非、最後までよんでみてください。