Lesaria の Multiple-Choice

最近、本買いログがメインになっています。たまにPCやガジェットに関して記事にします。

「漫画的プロファイリング」のための試み 備忘録 その2

■現型モデル
 前回うっかり、過去の残滓として切り捨てたモノに関して再検討してみよう。過去に課題として向かい合い適応して獲得したものとして、過去から現在に続く人間関係を挙げられるだろう。過去の課題と適応が現在も有効な「有り様」として維持され、機能している以上。本人に成果を与えていると見なす。として論理を適応させようと思う。

この人間関係は例えば、両親や、家族、古い友人なのだが、特別な「関係(=場)」として考えるべきだろう。なので「複数の場」に「複数の心のモデル」という考えをしたくなる。そして、「心のモデル」同士は互いに影響しあうと。こう考えると二つの「心のモデル」に対して「メタ心のモデル」を想定したくなる。


 だが、ここは対象を説明するために「心のモデル」を複雑化させよう。総体としての「心のモデル」とは別に、「関係(=場)」毎、に適応している「心のモデル」を想定する。これはなんと呼ばれるべきだろう。多分既存の精神の学問では「ペルソナ」が近いだろうか? ここでは仮に独自に「現型モデル」と呼ぼう。あとで「ペルソナ」と同義とするのが適切という事に落ち着くかもしれない。「現型」は心理学用語からの借用だ。総体としての「心のモデル」に含まれ、個別の「関係(=場)」で呼び出される纏まりを「現型モデル」と規定する。これは多分、残滓を説明するにとどまらないだろう。

 

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■自分らしさ
 前回「心のモデル」で提示された雛形に、疑問を持たれた方も多いだろう。課題への適応に応じて心の一貫性が変わるというのは受け入れ難いと。今の心のモデルで行くなら、自分がそれと認める「現型モデル」を人は「本当の自分」と考えるのだと思う。多くの場合は、第一集団に適応した「現型モデル」をそのようにみなすだろう。あるいは自分探しとは、自己実現の一環として「本当の自分」にしたい「現型モデル」を探す事かもしれない。

 自己自信を捉えるのに「本当の自分」「自分らしさ」などの尺度を導入しているかいないかも、着眼すべきポイントかもしれない。またその規定が、他人の目を通したモノなのか、自分で自分のひとつひとつの行動に着目したものなのか。この自分による自分の規定とその観測に関した問題は既存の研究がありそうだ。それに、自分に意識される「現型モデル」という観点も面白いかもしれない。

過去の残滓にはまだ、論じるべき事がある。精神分析において、分析される対象として無意識に沈殿しているのは、多分、過去の課題との関係に他ならないだろう。ある事典で獲得した「現型モデル」は心の中に潜み「元型モデル」となる可能性を指摘して、「心のモデル」として仮置きしよう。

精神分析入門・夢判断 (まんがで読破)

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■生涯発達心理学
 さて、前回「心のモデル」で取り上げたアプローチに近いものは、記憶通り、既存の心理学の分野に会った。wikiで、発達心理学を開くと、エリク・H・エリクソンによる発達段階が出てくるが、これがまさに思ったものだ。発達心理学自体をあまり深くしらなが、僕はここに書かれている「課題」と呼ばれるものを具体的なものとして論じられないかと考えてる。

発達心理学 - Wikipedia

 

 年齢、社会適応、同時代性、世代、流行などに左右されながら所属する集団の中で熟成される様子がまず浮かぶ。年代毎にどの社会的クラスタに属していたかなども、重要だろう。SNSなども視野に入って来ると妄想する。

 これらについて実際の文献を当たる前に仮説を立てたのは、適切なアプローチを探して無目的に書を彷徨うより、ある指針として心のモデルを考えて、アプローチを仮置きして、肉付けするために、文献に触れたほうが効率がいいように思うからだ。

 とはいえ、つらつら自分で考えることが楽しみで取り組んでいるので、今後も、考えて仮説を立てる方向で論を進めたくなるかもしれない。

生涯発達心理学 -- 認知・対人関係・自己から読み解く (有斐閣アルマ)

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